裸で自由
「濡れた服を着て歩いている気分だ。」
そう思ったら、まあ、服はいらない。
好意も悪意も鬱陶しい。
ただフラットに、なんの執着も持たず、干渉してこない人が好きだ。
そんな人はなかなかいないが、長く続くのはそういう人ばかりだ。
好かれて嬉しいとか、理解してほしいとかそんなんどうでもよくないですか?
承認欲求ってやつがどうも理解できない。
嫌われたら鬱陶しいと思う気持ちと同様に、好かれるのも鬱陶しい。
照れていると勘違いされることが多いのだが、本気でどうでもいいのだ。
私はひとりぼっちの寂しさに耐えた自由を、何よりも愛している。
暇つぶし程度の付き合いしか求めてはいないのかもしれないな。
どの世界に身をおいても、監視や干渉が鬱陶しい。
私に興味を持たないでほしい。
地味に無難に何者でもない人間として、無個性に生きていきたい。
勝手に私に影響を受け、勝手に規制をかけられる。
そしてまた私は自由を選ぶのだ。
船はいつも重くなる。
憧れも苦手意識も同じものだ。
濡れた服を着るくらいなら、もう全裸でいいや。